イーグルスカウトへの道

日本にいながら海外でも活躍できるグローバル人材に育てたい。勉強しながらアウトドアも満喫したい。非常時にも対応できるサバイバル術を身につけたい。その解決策は Scouts BSAにあります。

ボーイスカウトのロッタリー

ハイアドベンチャー・ロッタリー(抽選)とは

アメリカ国内にはボーイスカウトが所有するハイアドベンチャー施設が4つあります。

様々なアウトドアアクティビティが充実しているサミットベクテル、乗馬とトレッキングのフィルモントスカウトランチ、カヌーのノーザンティア、船やマリンアクティビティのフロリダシーベースです。

これらの施設では毎年抽選を行い、2年後のツアーに無料で参加できる枠を設けています。例えば、フィルモントでは夏に約2,500名分の12日間トレッキング、約220名分の7日間トレッキングのスロットが無料枠になっています。

アメリカ国外のスカウトにも積極的に参加してもらいたいということで、ロッタリーに申し込みしない場合でも推薦枠をもらえることがあります。

これらの費用はボーイスカウトの年会費や寄付金から充当されています。

ちなみに2019年にスカウト1人当たり33ドルだった年会費は、2020年は60ドルへと大幅な値上げをしています。海外のスカウトはoversea council feeとしてさらに40ドルが加算されているためスカウト1人当たり100ドルになります。

 

キャンパーシップ・プログラム

平等にキャンプする機会を与えるという観点から、スカウト個人に対して「キャンパーシップ・プログラム」という制度があります。

誰でも申し込むことができて、キャンプ費用だけでなく渡航費用などの旅費も対象となります。

特に、NYLTやNAYLE というYouth向けのトレーニングでは積極的に利用されています。

このほとんどの費用はアダルトリーダーたちによる各個人の寄付金及び地元の団体の寄付金から充当されています。

 

ポップコーンで資金集め

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シーズン到来

毎年秋になると、カブスカウトボーイスカウトではポップコーンを売ってキャンプなどの資金集めをしています。ストア前のテーブルに商品を並べて、小中学生ぐらいのスカウトたちがサポートをお願いするため一生懸命アピールをします。

日本では街頭で募金活動を行っているところをよく見かけますが、そのお金はそのまま慈善団体へ寄付されています。

ところが、アメリカのボーイスカウトでは売上の約70%がスカウトたちの活動への資金となり、キャンプ費用などに使われています。1人でなんと2万ドル以上の売上があるスカウトもいます。

ガールスカウトのクッキーが1袋5ドルに対して、ボーイスカウトのポップコーンは値段が驚くほど高く1袋20ドルもします。ストアの中に入ればいくらでも安いポップコーンが買えるのに、わざわざこの高い値段のポップコーンを買ってくださる方がいらっしゃいます。また、ポップコーンはいらないからと5ドル、10ドルとお金だけを寄付してくださる方もいらっしゃいます。

 

ポップコーンを売る秘訣とは

ポップコーン会社が販売促進用のビデオを作成しています。スカウトたちはそのビデオを参考にしてセールストークを考えています。

1.ユニフォームを着る

2.笑顔で挨拶をし、自己紹介をする

3.スカウト活動へのサポートをお願いする

4.みんなの好みの味を熟知しておく

5.注文書とペンを用意しておく

6.最後にありがとうございますとお礼を言う

このポップコーン・セールを通して、スカウトたちは徐々に自信がつき、人前で話せるようになり、大人に対しても話ができるようになっていきます。セールスマンシップやお金の扱い方も身につくようになっていきます。

 

さらに激化するポップコーン・セール

以前はイベント会場でのみ販売していたポップコーンですが、今ではインターネットの販売も行っていて、個人のメールアドレスあてやSNSなどに案内を送り効率よく資金集めをしています。ポップコーン・セールも3ヶ月以上も前から計画的に準備が行われています。、第一次の締切、ピックアップ、第二次の締切、ピックアップまではある程度変更可能ですが、最終締切後はオーダーした数の全てをピックアップしなければならないルールになっています。

キャラメル味など人気のあるフレーバーはすぐになくなってしまいます。

また、ポップコーンだけでなく、高校生のスカウトたちは、車の洗車、駐車場のチケットなどで資金集めをしていることもあります。

ワールドスカウトジャンボリーやハイアドベンチャーなど参加費用が1人1,000ドルするので、ポップコーン・セールなどで資金集めをして活動費の一部に充ています。

アメリカ国外の基地からアメリカのキャンプに参加する場合は、以前は軍用機を使ってキャンプに参加していたこともありましたが、最近ではアメリカへの旅費も含めると1人当たり約5,000ドルという費用がかかっています。

 

ログをとると未来が見える

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ログをとることの重要性

ボーイスカウトでもカブスカウトでもログをとるという課題があります。例えば、腕立て伏せ・腹筋・ランニングなどの運動を1ヶ月(カブスカウトは1週間)続けて行い、その回数や時間を記録します。スカウトハンドブックの一番最初のページには、いつ入会して、いつどのランクに上がったのかということを記録します。

ログの種類はランク、アワード、キャンプ、奉仕活動、メリットバッジ、フィットネス、お小遣いなど様々です。

ログをとると、今の自分の状況が把握できるようになります。続けてログをとると、上達していることに気づきます。1日ずつだと見えないことでも、続けることで大きな変化につながるからです。

ログによって自分を客観的に見ることができ、自分を理解することができるようになります。その自己分析が、「将来自分は何をやりたいか」を考える時に一番重要なことなのです。

ログを見て振り返ると、「このキャンプが楽しかった」、「こういうことができるようになった」、「このトレーニングで仲間がたくさん増えた」、「このキャンプに初めてスタッフとして参加し、大変だったけどやりがいがあった」など、いろいろ感じるとともに、「次は何をやろうか」という原動力になります。また、色んなメリットバッジをとることで「これは自分に向いてる、向いていない」と自分の適性をみることもできます。

ボーイスカウトは、自分が体験したことのログをとり、コツコツと地道な努力をすることで誰でもイーグルスカウトになれるようなプログラムになっているのです。

スカウトブック・ドットコム

スカウトハンドブックには、スカウトに必要なスキルが詳しく説明されているだけでなく、スカウトたちが自分でログを記入できるようになっています。

スカウトが昇格する時に行われる「スカウトマスターカンファレンス」や「ボードオブレビュー」という面談では、スカウトが記録したログやこなした課題の一覧表をチェックして面談時に質問しています。一人一人の面談ではこの紙ベースのスカウトハンドブックが使われています。

スカウトハンドブックを電子化したのが、スカウトブック・ドットコムです。紙ベースのスカウトハンドブックと併用して、スカウトたちの進捗状況を一目で把握できるように、スカウトブックを使って管理しています。イベントカレンダー、スカウトの昇格、OA(オーダーオブアロー)の記録、アワードやパッチの発注、リチャーター(登録の更新)など全ての申請をスカウトブックで行なっています。スカウトブックは年々進化し、BSAのシステムとリンクするようになったおかげで、申請書類のほとんどが紙ベースからオンラインに切り替わり大変使い安くなりました。

また、スカウト自身もスカウトブックを使うことで、カブスカウト時代からの記録が全てスカウトブックで見ることができるようになり、ある意味「私の履歴書」ともいえます。

ワールドスカウトジャンボリー

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4年に一度のワールドスカウトジャンボリー

 第1回のワールドスカウトジャンボリーは1920年ロンドンで開催されました。戦争中は一時中止されたものの、おおよそ4年に一度開催されています。日本でも1971年富士宮市朝霧高原、2015年山口市きらら浜で開催されました。

2019年はアメリカのウエスバージニア州にあるサミットベクテルで開催されました。アメリカの軍隊やAT&Tの協力で超ハイテクなワールドスカウトジャンボリーになりました。

次のワールドスカウトジャンボリーは、2023年韓国のセマングムで開催予定で米軍基地の近くです。

スカウトの参加資格は14才から18才の誕生日までとなっているので、スカウトとして参加できるのは一生に一度ということになります。

18才以上で参加する場合には、IST(International Support Team)とよばれるスタッフとして参加するか、もしくは20才以上のAdult Leaderとして参加するかです。ISTは参加者よりも数日前から会場に入り、トレーニングを受けたり会場の準備などをして、閉会後も後片付けをします。

サミットベクテル

 BSA(ボーイスカウトオブアメリカ)が2013年にオープンしたハイアドベンチャーに特化したキャンプ場です。約1kmの長距離ジップライン、ロッククライミング、ウォーターラフティング、スクーバダイビング、ライフルシューティング、マウンテンバイクなどアクティビティが充実しています。

リーダーシッププログラムやサービスプロジェクト、SDGs(持続可能な開発目標)プログラム、礼拝サービスなどもあります。

注目すべきは、通信インフラとシステム化です。AT&Tが全施設及びキャンプ場にwifiを完備し、バッテリーをチャージする場所も48か所あります。第24回ワールドスカウトジャンボリーでは、参加者全員がノーバスリストバンドをつけて、アクティビティやショーの参加ログ、プログラム修了証、キャンプワイドゲームの参加、友達との情報交換、ポイント加算など様々な用途に使われていました。

スマホにアプリをダウンロードすると、朝のニュースレター、地図、会場間の移動時間、アクティビティやショーのスケジュール、待ち時間など必要な情報が得られます。バディと一緒にどのアクティビティやどのショーに参加するかを決めることができます。

食材も、このアプリ使って受け取るのですが、その際にバーコードで読み取ることにより在庫管理がされています。ロジスティックも無駄を省いて効率化されています。

サミットベクテルへのアクセス及び、サミットベクテル内移動用のシャトルバスは、TMS(Transportation Management Service)で一元管理されています。

キャンプ場での生活

 ワールドスカウトジャンボリーに集まるスカウトたちは約4万人。スカウトテントと呼ばれる大きめのテントとコット(簡易ベッド)が会場に用意されていて、2人1組でテントに寝泊りします。机、ランタン、クッキングギアなど必要なキットも会場に用意されています。

トロールごとに食事は一緒にとりますが、たいてい近くでキャンプしているパトロールと仲良くなり、お互いに食事を作りあいしています。

会場が広いので移動時間がかかるのと、人数が多いので待ち時間が長く、効率よくアクティビティを回るのは難しいです。それでも色んなアクティビティやショーに参加し展示会場を数多く回ることで、たくさんポイントをゲットすると、表彰されてスペシャルネッカチーフやパッチをもらうことができます。

トレーディングショップでは、スカウトグッズ、キャンプギア、服、お土産などが売っています。ワールドスカウトジャンボリー限定のグッズもいい記念になるでしょう。

ワールドスカウトジャンボリー開催中にアマチュア無線との交信や、ISS(The International Space Station)との交信も行われます。 

ボーイスカウトのリーダーシップ研修 NYLT

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NYLT参加条件

ボーイスカウトが最も力を入れているのがNYLT(National Youth Leadership Training)です。ランクアップの課題とは直接関係ありませんが、参加条件にあうスカウト全員にぜひ受けてもらいたい研修です。参加条件は、

1)13才以上

2)First Class Rank以上

3)ILST(Introduction To Leadership Skills)のトレーニングを修了していること

NYLTで学ぶこと

リーダーはどうあるべきか、何を知っていなければならないか、何をしたらいいのかということを学びます。具体的には、以下のスキルを学びながらどうやってリーダーシップを発揮するのかを考えていきます。

ーコミュニケーションスキル

ービジョンの見つけ方

ーゴールの設定

ー計画のしかた

ーチームワークの向上

ー課題解決方法

ーEDGEメソッド(Explain, Demonstration, Guide, Enable)

ー障害の乗り越え方

ー他のパトロールとの活動

ー倫理規範

NYLTでの生活

トロールとよばれる8人以下のグループになって、6日間、寝食をともにしながら、ボーイスカウトのメソッドを学んでいきます。プログラムのすべてがNYLTのスタッフとして参加しているスカウトたちによって運営され、楽しく盛り上がるような工夫がされています。

実際のボーイスカウトの活動と同じように、PLC(Patrol Leaders Council)、Troop Meeting、Patrol Meeting、Flag Ceremony 、Campfire、Cookingなどを行いながら、アウトドアの活動をたっぷり盛り込んだプログラムとなっています。

各パトロールには、Troop Guideとよばれるスタッフが1名つき、最初の案内をしてくれたり、相談にのってくれます。日替わりでパトロールリーダーなどTroop内での役割を交代し、チームワークを築いていきます。このNYLTで同期になったメンバーは、これから先、色んなところでお互い助け合うことになる貴重な存在となっていきます。

参加者にはNYLTのノートが渡され、学んだことなどをメモしていきます。

よりわかりやすくするために、いろんな用語が使われます。例えばゴールの設定では、SMART GOAL (Specific, Mesurable, Attainable, Relevant, Timely)と詳しく設定できるようにしています。また、評価方法は、SSC(Start, Stop, Continue)の3種類に分けて行います。

プログラムの中では、学校の勉強やクラブ活動とボーイスカウトをうまく両立していくためにはどうしたらいいかという現実的な問題にも取り組みます。

最初の3日間で、実際のTroop3週間分に相当する内容をこなします。

このプログラムによって、参加したリーダーたちが共通の認識を持つようになるため、世界中どこのTroopに所属していても同じレベルが保たれるようにしています。

残りの3日間では、自分がリーダーとして何をなすべきかについてじっくり考えます。このトレーニングを修了して自分のTroopに戻ると即、実践できる場があり、NYLTの参加者全員がどうしたらもっとよくすることができるか日々チャレンジしています。

また、NYLT修了者は長期のサマーキャンプでスタッフとして活躍することができます。

NYLTの次のステップには、米国ニューメキシコにあるPhilmont Scout Ranchで行われるNAYLE(The National Advanced Youth Leadership Experience )があります。

2019年のNYLTの参加費は300ドル、NAYLEは425ドルです。

沖縄エリアでは、NYLT参加者に飛行機代を補助するという優遇もしており、NYLTを積極的に推進しています。

参加すると、帽子・Tシャツ、水筒などのグッズももらえて記念になります。

NYLTのスタッフ

NYLTのスタッフになるためには、以下の条件が必要で、慎重に選ばれます。

また、半数は新しいスタッフで構成されています。

ー14才以上

ーNYLTを修了している

ーPL(パトロールリーダー)、SP(シニアパトロールリーダー)などのリーダーポジションについている

ースカウトマスターの推薦がある

NYLTのスタッフは何か月も前からスタッフトレーニングなどを受けて、準備しています。とにかく参加者に楽しんで受けてもらいたい!そういう気持ちでスタッフ全員が待っています。

イーグルプロジェクトとは

イーグルプロジェクトの目的

ボーイスカウトではスカウトの誓いに「いつも他の人を助ける」というのがあり、奉仕活動(ボランティア)を推進しています。

イーグルプロジェクトでは、地域や学校、教会などで他の人の役に立つことを目的として、スカウトが計画から実行まですべてを行います。これにより、スカウトがリーダーシップスキルをさらに磨き、プロジェクト遂行までのプロジェクト管理や責任といった重要なスキルを身につけるようになることを期待しています。

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イーグルプロジェクトの例

具体的にはどんなプロジェクトをしているのでしょうか。公園や自然道の整備、動物保護、バリアフリー施設の設置、教会の補修、キャンプ場の整備などです。

写真のファイヤピットの場合、まわりの小石やベンチは廃材をリサイクルして作られています。エコなところもアピールポイントです。

イールグプロジェクトのプロセス

イーグルプロジェクトのプロセスは非常にわかりやすく「Eagle Scout Service Project Workbook」としてフォーマット化されています。

https://filestore.scouting.org/filestore/pdf/512-927_fillable.pdf

(1)心構え

Eagle Rankのひとつ前、Life RankになるとTroopの中でメンターがつき、スカウトを指導します。「Life to Eagle」というイーグルスカウトになるための心構えをしっかり読み、メンターと一緒にEagle Scoutに必要な課題をすべてこなすようにチェックしていきます。

District Advancement Chairに連絡してセミナーを開催してもらうこともできます。

(2)提案

「Eagle Scout Service Project Workbook」の「Project Proposal」のページに、連絡先、プロジェクトの概要と利益、資材、必要な道具、許可、費用、運搬、安全、プロジェクトのステップなどを細かく書いていきます。

リーダー他関係者に提示し、許可のサインをもらいます。

(3)計画

許可をもらった内容をベースにさらに詳しく計画を練りこみ、「Project Plan」に書いていきます。寄付を募る場合は「Fundraising Application」も必要です。

(4)報告

「Project Report」に実際にかかった作業ごとの時間、人数を書いていきます。変更点についても明記します。プロジェクト遂行中は写真をたくさん撮影しておき、ビフォーアフターがよくわかるように写真を選んで掲載します。

下見や打合せの時間、準備にかかった時間を書かないスカウトが多いですが、ボーイスカウトのモットーは「Be Prepared」です。準備にかけた時間もしっかり記入します。ここもアピールポイントです。

イーグルプロジェクトのサービスアワーズはこのレポートをもとにDistrictのほうで直接カウントされます。

(5)スカウトマスターカンファレンス

「Eagle Scout Rank Application」、「Letters of Recommendation」、「Statement of Ambitions」、「Eagle Scout Leadership Service Project Workbook」すべてそろったら、スカウトマスターと面談を行います。

スカウトが18才の誕生日になる前にすべての課題が終わっていることを確認します。

https://filestore.scouting.org/filestore/pdf/512-728_wb_fillable.pdf

(6)ボードオブレビュー

他のランクのボードオブレビューと違い、CouncilまたはDistrictの代表者が必ず1人参加します。30分から45分くらいかかります。リラックスして臨みましょう。

ボードオブレビューの時は、これまでボーイスカウト活動をしてきたすべての資料(サービスアワーズログ、トレーニングログ、キャンピングログ、ハイキングログ、ブルーカード、受賞経歴、カブスカウトを含む)を添付し、説明をします。今後の抱負についてもしっかり話すとよいでしょう。

ボードオブレビューは、18才になった後(3か月以内)で行っても構いません。毎年、かけこみでイーグルプロジェクトを終わらせ、18才過ぎてからボードオブレビューをするスカウトがいます。

 イーグルプロジェクトで一番大事なこと

「感謝の気持ち」です。イーグルスカウトはみんなが感謝の気持ちを伝えています。

イーグル・コートオブオナーのスピーチは感動で涙が出てしまいます。

イーグルスカウトになったら、今度は他のスカウトの手助けをしてあげてください。 

新しい時代の幕開け


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新しい時代の幕開け

 新元号が令和と発表されました。新しい時代の幕開けです。

 ボーイスカウトでも2019年2月から組織名が「Boy Scouts of America」から「Scouts BSA」へと変更になり、女子が入会できるようになりました。

 リーダーたちの間では、女子のほうが要領がいいので早くイーグルスカウトになるのではないかと期待しています。男子もがんばってほしいものです。

 このブログではこれからもボーイスカウトとよぶことにします。

ボーイスカウトの伝統とは

 ボーイスカウトでは、祖父の時代からイーグルスカウトでしたというサラブレッドのようなスカウトもいます。彼らが大切に引き継いでいるのは、まさにボーイスカウトの伝統です。

 1909年ロンドンで道に迷ったWilliam D.Boyceをある少年が道案内してくれました。お礼にチップを渡そうとすると、少年は「お礼はいりません。僕はボーイスカウトです。ただ人を助けたいと思ったからやっただけです。」と説明しました。Williamはこの少年に感銘を受け、Robert Baden-Powelが起こしたスカウト活動をアメリカでも広めたいと思うようになり、1910年2月8日にアメリカでボーイスカウトを設立しました。

 この話は「Unknown Scout's simple Good Turn」としてボーイスカウトのスローガン「Good Turn Daily」として引き継がれています。時代が変わってもRobert Baden-Powelの教えは色んなところで引き継がれているのです。

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スカウトサンデー

 ボーイスカウトでは2月8日を設立記念日として、2月最初の日曜日をスカウトサンデーとよび、ボーイスカウト活動に参加するあらゆる人々に感謝しお祝いします。

 カブスカウトでは、スカウトサンデーを含む1週間の間に、制服で学校や教会に行ったスカウトに特別なセグメントを渡して表彰しています。