イーグルプロジェクトの目的
ボーイスカウトではスカウトの誓いに「いつも他の人を助ける」というのがあり、奉仕活動(ボランティア)を推進しています。
イーグルプロジェクトでは、地域や学校、教会などで他の人の役に立つことを目的として、スカウトが計画から実行まですべてを行います。これにより、スカウトがリーダーシップスキルをさらに磨き、プロジェクト遂行までのプロジェクト管理や責任といった重要なスキルを身につけるようになることを期待しています。
イーグルプロジェクトの例
具体的にはどんなプロジェクトをしているのでしょうか。公園や自然道の整備、動物保護、バリアフリー施設の設置、教会の補修、キャンプ場の整備などです。
写真のファイヤピットの場合、まわりの小石やベンチは廃材をリサイクルして作られています。エコなところもアピールポイントです。
イールグプロジェクトのプロセス
イーグルプロジェクトのプロセスは非常にわかりやすく「Eagle Scout Service Project Workbook」としてフォーマット化されています。
https://filestore.scouting.org/filestore/pdf/512-927_fillable.pdf
(1)心構え
Eagle Rankのひとつ前、Life RankになるとTroopの中でメンターがつき、スカウトを指導します。「Life to Eagle」というイーグルスカウトになるための心構えをしっかり読み、メンターと一緒にEagle Scoutに必要な課題をすべてこなすようにチェックしていきます。
District Advancement Chairに連絡してセミナーを開催してもらうこともできます。
(2)提案
「Eagle Scout Service Project Workbook」の「Project Proposal」のページに、連絡先、プロジェクトの概要と利益、資材、必要な道具、許可、費用、運搬、安全、プロジェクトのステップなどを細かく書いていきます。
リーダー他関係者に提示し、許可のサインをもらいます。
(3)計画
許可をもらった内容をベースにさらに詳しく計画を練りこみ、「Project Plan」に書いていきます。寄付を募る場合は「Fundraising Application」も必要です。
(4)報告
「Project Report」に実際にかかった作業ごとの時間、人数を書いていきます。変更点についても明記します。プロジェクト遂行中は写真をたくさん撮影しておき、ビフォーアフターがよくわかるように写真を選んで掲載します。
下見や打合せの時間、準備にかかった時間を書かないスカウトが多いですが、ボーイスカウトのモットーは「Be Prepared」です。準備にかけた時間もしっかり記入します。ここもアピールポイントです。
イーグルプロジェクトのサービスアワーズはこのレポートをもとにDistrictのほうで直接カウントされます。
(5)スカウトマスターカンファレンス
「Eagle Scout Rank Application」、「Letters of Recommendation」、「Statement of Ambitions」、「Eagle Scout Leadership Service Project Workbook」すべてそろったら、スカウトマスターと面談を行います。
スカウトが18才の誕生日になる前にすべての課題が終わっていることを確認します。
https://filestore.scouting.org/filestore/pdf/512-728_wb_fillable.pdf
(6)ボードオブレビュー
他のランクのボードオブレビューと違い、CouncilまたはDistrictの代表者が必ず1人参加します。30分から45分くらいかかります。リラックスして臨みましょう。
ボードオブレビューの時は、これまでボーイスカウト活動をしてきたすべての資料(サービスアワーズログ、トレーニングログ、キャンピングログ、ハイキングログ、ブルーカード、受賞経歴、カブスカウトを含む)を添付し、説明をします。今後の抱負についてもしっかり話すとよいでしょう。
ボードオブレビューは、18才になった後(3か月以内)で行っても構いません。毎年、かけこみでイーグルプロジェクトを終わらせ、18才過ぎてからボードオブレビューをするスカウトがいます。
イーグルプロジェクトで一番大事なこと
「感謝の気持ち」です。イーグルスカウトはみんなが感謝の気持ちを伝えています。
イーグル・コートオブオナーのスピーチは感動で涙が出てしまいます。
イーグルスカウトになったら、今度は他のスカウトの手助けをしてあげてください。