リーダーのポジションにつける
スカウト、テンダーフット、セカンドクラス、ファーストクラスの間は、ファーストクラストレイルと言ってボーイスカウトの基本的なスキルを身につけます。
ファーストクラスのランクになるまでは基本的にどの課題から始めても構いません。自分のランクがまだスカウトランクだったとしても、ファーストクラスの課題をやってもいいのです。例外として、クッキングやフィットネスだけはランクの低い課題から順番にやることになっています。
ファーストクラスになると、そういった基本的なスキルが身についているということで、リーダーになれます。リーダーのポジションには、Patrol Leader, Troop Guide, Quatermaster, Librarian, Scribe, Instructor, Chaplain Aide, Webmaster などがあります。
リーダーシップトレーニングを受けることができる
11才でボーイスカウトに入ると、通常1〜2年でファーストクラスランクになります。
ボーイスカウトでは「13才以上かつファーストクラスランク以上」にならないとできないことがたくさんあります。それは、リーダーシップのトレーニングです。
最初のトレーニングは、ILST(Introduction to Leadership Skills for Troop)です。ボーイスカウトはスカウトたちが主導になって活動するのですが、ILSTでは各ポジションの役割、Troop Meeting やキャンプの計画の立て方、年間計画の立て方などを学びます。1日のコースです。
次はNYLT(National Youth Leadership Training)という一週間のトレーニングです。
https://www.scouting.org/programs/boy-scouts/resources/nylt/
リーダーシップの概念から始まり、色んなゲームやアクティビティ、アドベンチャーなどを他のスカウトたちと一緒に行いながら、リーダーシップをどうやって行動にうつしていくのかを学んでいきます。ここで学んだことを各スカウトが自分のTroopに持ち帰り実際に活用するのがねらいです。
このようなトレーニングの後、スカウトたちは、スカウトマスターの推薦状をもらって、サマーキャンプなどでスタッフとして活躍します。そして大きな発見をします。今まで過ごしてきたサマーキャンプが実は先輩スカウトたちの手によって運営されてきたということを。設営、食事、ゲーム、調達、給水など色んなことがリーダー格のスカウトたちによって行われているのです。
さらに、NAYLE(National Advanced Youth Leadership Experience)という一週間のトレーニングがあります。チームワーク、問題解決、倫理的意思決定、サーバントリーダーシップについて学びます。
このほかにもトレーニングがあります。
ハイアドベンチャーキャンプに参加できる
「14才上かつファーストクラスランク以上」になるとハイアドベンチャーキャンプに参加できます。
アメリカ本国にはBSAが所有しているハイアドベンチャー用の広大なキャンプ地があります。
Summit Bechtel Reserve (West Virginia)ジップライン、ウォーターラフティング、マウンテンバイクなど
Philmont Scout Ranch (New Mexico)バックパッキング、乗馬、射撃など
https://www.philmontscoutranch.org
Northern Tier (Minnesota) カヌーなど
http://www.ntier.org/#&panel1-2
Florida Sea BASE (Florida) 大型帆船、スクーバダイビングなど
また、日本のTroopが所属しているFar East Councilでは毎年夏に一週間のハイアドベンチャーキャンプをフィリピン、ネパール、モンゴルのどちらかで行っています。
このような大きなキャンプには、Council単位で派遣団を結成して参加しています。