National Honor Society
OA (Order of the Arrow)は BSAのNarional Honor Society です。スカウトのルールや誓いを守るお手本のようなスカウトが、他のスカウトから投票によって選ばれ、キャンプやアウトドアを積極的に推進していくための組織です。
メンバーシップを得る条件
(1)ファーストクラスランク以上かつ直近の2年間で15泊以上のキャンプ実績があること(5日以上のロングキャンプを含む)。
(2)他のスカウトにより投票で選ばれること。
この時点で、OA候補者になります。
その後、オーディール(試練)を無事終了すると晴れて、OAメンバーになれます。
Call Out Ceremony
OA Electionという投票が終わると、その結果は直後に行われる大きなキャンプで発表されます。OA候補者の親には予告しておきますが、スカウトは知らずにキャンプに参加し、Call Out Ceremonyで初めてOA候補者に選ばれたことを知るのでちょっとしたサプライズ感があります。
OA候補者は一年以内にオーディールに参加する必要があります。一年以内に参加しない場合は候補者から外れ、スカウトの間に選ばれることは二度とありません。
このオーディールに参加できなかったため、大人になってOA候補者に選ばれるまで30年以上も待ったというイーグルスカウトもいます。
オーディール(試練)
これまでOAは神秘的な組織として謎に包まれていました。OAメンバーは多くを語らないように言われていたからです。今はOAハンドブックが出版されており、インターネットでもOAに関するあらゆる情報が得られるようになりましたが、OA候補者は、何も知らずに参加するのがよいとされています。
OA候補者は、自分がなぜ選ばれたのか・何をすべきなのかを考えながら、以下の4つの試練を通過していきます。オーディールはインディアンの伝統を模して儀式が行われます。
4つの試練
(1)1人で寝る
(2)黙想する
(3)奉仕する
(4)制限された食事をとる
持ち物は、グランドシート(通常、テントの下に敷く時に使うもの)、寝袋、ポケットナイフ、ロープ、プラスティックバッグ、靴、水。
これらをグランドシートに全部いれてロープでくくって馬の蹄鉄のような形にしてかついでオーディールに参加します。オーディールが始まると一言もしゃべってはいけません。すべて無言で儀式が行われます。雨が降っていようが寒かろうが、真っ暗な中、指定された場所で、この荷物だけで 一人で夜を過ごします。夜が明けると、ほんのわずかな食事だけですぐに奉仕活動を行います。休み時間や少量の昼食はありますが、夕方までずっと無言で働きます。休み時間の間は、リフレクションタイムとなり、なぜ今自分はここにいるのかについて考えるのです。
最後の儀式で肩をたたかれると合格です。白地に赤い矢の模様が入ったタスキ(OA Sash)をかけてくれます。各地から集まってきたOAメンバーが、無事試練を乗り越えたことを祝福してくれます。
OAの目的
OAメンバーには以下のような活動を期待されています。
・日常生活でもスカウトのルールと誓いを実践すること
・キャンプやアウトドアを積極的に推進すること
・スカウト仲間を前進させるような意欲、個性、精神、能力を持ったリーダーに育つこと
・スカウト活動で行っている助け合う習慣を活かして、人生においてもリーダーシップを発揮して快活に他人に奉仕すること
OAのランク
OAには以下のようなランクがあります。OA Ceremonyの他、サマーキャンプなどでOA DayにOAメンバーはOA Sashを身に着けます。
・Oadeal
・Brotherhood
・Vigil Honor
2年ごとの8月に主要大学で開催されるNOAC(the National Order of the Arrow Conference)では、6日間にわたって全国から集まったOAたちが、リーダーシップ開発プログラム、フェローシップ期間、セレモニーの開発などについて議論します。